2012.12.19
第11回縮小社会研究会の報告

 
時:2012年9月30日(日)13時−17時
場所:京都大学物理工学校舎112室
 
  「日本の電力の3割は原発で,これが止まるとやっていけない」といっていましたが,この夏は家庭での電力消費は昨年比12%減でやすやすと乗り切りました.「成長が止まると破滅する.縮小なんてとんでもない」と言っていますが,縮小はやってみれば簡単なことではないでしょうか.
 
1.13:00-13:40 「縮小社会とアイゼンスタインの思想」 石田靖彦
  アイゼンスタイン(Charles Eisenstein)は,二つの大書"The Ascent of Humanity (2007)"および"Sacred Economics (2011)"で,環境,経済,社会の破壊をもたらした根本的な原因を考察し,社会の将来の方向性を描いている.この二書は縮小社会の思想と相通ずるところが多い.本講演では,この二書の内容を簡単に紹介した.
2.13:50-14:50 「太陽光発電システムは縮小社会のエネルギー生産を担えるだろうか」 三石博行
  縮小社会では再生可能エネルギーの安定かつ経済的供給が問われている.そこで今回は,太陽光発電システムについて議論する.三つの大きな課題がある.一つ目は,太陽光発電システムで現在と未来の人類が消費するエネルギー供給できるかということである.二つ目は,このシステムのコスト計算(生産コスト,ペイバックタイム等々)の圧縮は技術的にどこまで可能なのかという課題となる.そして三つ目は,このシステムが要求する社会経済システムのあり方やその変革課題である.以上,三つの課題に焦点をあて,この発電システムが有効に機能するための問題点を抽出し,それらの解決がどこまで進んでいるのかを議論した.
3.15:00-16:00 「使い捨て時代を考える」 槌田 劭
  1973年春,石油などの化石エネルギーに依存した現代社会に疑問を持ち,物や人が使い捨てされることのない社会の実現を目指して,「使い捨て時代を考える会」を設立した.ひとりひとりの暮らしの知恵や工夫を持ち寄って,生き方を見つめ直そうと呼びかけてきた.「食・健康」「生活・環境」「有機農業」などについて考えてきました.また,安全な食品や生活用品の共同購入をになう[安全農産供給センター]を設立した.有機農業を応援し,地産地消,旬産旬消を基本に地道な活動を続けてきた.これらを基に,今日の原発,エネルギーなどの問題を論じた.
4.16:10-16:50 「福島からの報告」 石田葉月
  福島における放射能汚染の実態を示した.とくに,住民の意識や分断について論じた.
 
松久寛 E-mail : matsuhisa(at)maia.eonet.ne.jp
縮小社会研究会のHP: http://vibration.jp/shrink/ (本HP)